呼吸器疾患の臨床症状

ウサギも大や猫と同じように丁寧に臨床症状をひも解いていくと治療につながります。呼吸器の臨床症状として、

犬や猫では1、くしゃみ、2、鼻汁、3、咳、4、呼吸異常が四大臨床症状です。

1、くしゃみ

鼻腔内疾患と推測されます。細菌感染症の場合、検体採取が困難で、細菌培養は信頼できる結果が得られないことも多く、抗菌薬による診断的治療を行っても効果が得られないことがあります。

環境温度管理やストレスの回避法、基礎疾患など多方面の知識も必要です。

2、鼻汁

歯牙疾患由来のことがあり、ロ腔内検査と副鼻腔のX線検査が必要です。ストレスや興奮でも認められることがあり、乾燥牧草などの異物やアレルギー様鼻炎も考慮する。

トレポネーマの初期症状でも鼻汁が認められます。

3、咳

大や猫であれば呼吸器由来か循環器由来かの鑑別が必要になるが、ウサギでは咳中枢反射が乏しく、嘔吐が欠落していることから臨床症状からの推測がしづらいです

咳の受容体は咽頭、喉頭、気管、気管支、心膜、横隔膜胸膜、縦隔などに存在し、肺実質には存在しません。私の経験では気道の炎症、温度変化による発咳は、あまり認められないですが、たばこなどの化学的刺激によると思われる発咳はまれにみられます。また、短頭種では、副鼻腔死が潜在していることが多く、くしゃみを咳と誤解される場合があるので注意します。

犬や猫の場合、循環器由来の咳は気管や気管支への機板的な刺激または炎症性の刺激によるものです。ウサギでは胸腺が残っているうえに、立位姿勢により胸腔領以が大きく変形します。そのため、気管、気管支への物理的な刺激は、犬や猫より多いと思われるが、咳はあまりないです。

助間筋が動かないことと横隔膜呼吸も原因です。

四大臨床症状の一つがわかりづらいということは診察では大きな欠点ではあるがあらかじめ考慮しておくとよいです。

臨床症状として咳は確認できなくとも呼吸困難(異常)の初期症状はあり、ウサギでは咳に代わる呼吸器の臨床症状として沈うつ、食欲不振に注意します。

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