Category:ウサギの下痢

盲腸便の下痢

硬便に対して軟便という用語がウサギには存在し、それはいわゆる盲腸便のことです。

この盲腸便の量が増加することやさらに粘度や水分が増すことをここでは「盲腸便の下痢」とします。

「ウサギの下痢」のほとんどはこの「盲腸便の下痢」であり、多くは食物が原因であり、腸内の病原菌が原因となっているものは少ないです。

ウサギが排池する硬便や盲腸便の軟度や頻度は流動的であり、下痢という用語も使い方が難しいです。

見た目上。下痢とまでいえないが、盲腸便堆積による異常便や、正常といえない悪臭を放つ盲腸便も含め、正常でない盲腸便をここでは便宜上「盲腸便の下痢」と称します。

1.正常盲腸便

色調は濃く、軟らかく、集塊状であり、薄い粘膜層粘液で覆われています。

通常1日1~2回。軟らかいが液状ではありません(図5)。

食欲があり健康状態にある、バランスのとれた食餌を与えられたウサギは、盲腸でつくられた豊富な栄養素を含む盲腸便を通常は朝に排潤するほかの草食系動物にみられる排便後、置き餌を食べるがごとく便を食べるのではなく、肌門から直接食べてしまいます。

そのため飼い主は通常の盲腸便を目にすることはなく。その存在を知らないことも多いです。

2.盲腸便の下痢

盲腸便の下痢は独特の強い芳香と軟らかく粘調性のあるペースト状の便のため(図6、7)、真の下痢と誤認することがあります。盲腸便の下痢は致死的なものではないですが、食餌などの異常が潜在し、状況により死に至ることがあります。

関連記事

執筆者

水前寺公園ペットクリニック院長

うさぎの病院、水前寺公園ペットクリニック院長 中田至郎

学歴

  • 熊本市立桜山中学校 卒
  • 私立真和高等学校 卒
  • 麻布大学獣医学部獣医学科 卒
  • 熊本大学医学教育部博士課程 卒業(医学博士)

所属等

  • 熊本臨床獣医師研究会
  • 一般社団法人 日本獣医エキゾチック動物学会 理事
  • 九州エキゾチック動物臨床研究会 会長
  • 日本獣医皮膚科学会
  • 公益財団法人「人と動物の会」
  • 麻酔外科学会
  • エキゾチックペットセーバーインストラクター(資格団体:一般社団法人日本国際動物救命救急協会)
  • 鹿児島大学共同獣医学部付属動物病院パートナー病院

詳しい経歴はこちら

SNS Share