初めて当院を受診される患者様は下記ページをご覧ください。

初めて当院を受診される患者様へ

裏手にあるダイワハウスパーキング様と提携しています。
当院の駐車場が満車の場合は、こちらの駐車場もご利用いただけます。

臨時駐車場Google Map

水前寺公園ペットクリニック INSTAGRAM

Category:脱毛

2021年4月27日
流涙症または涙嚢炎による湿性皮膚炎

流涙症は、過剰な涙液の産生、もしくは鼻涙管の障暑によって引き起こされます。

常に流涙がみられる眼の状態を“Runnyeye”と呼びます。

流れ涙症の原因で最も多いものは、歯牙疾患による涙液の排泄障害です。

排出されなかった涙液は鼻涙管を逆行し、眼周囲に湿性皮膚炎を発生させ、脱毛がみられる場合もあります。

涙養炎は、細菌感染、歯牙疾患および鼻涙管閉塞に起因した発生が多く、涙液や化膿性眼脂により眼周囲に脱毛がみられることもあります。

治療

流涙症および涙養炎の治療として鼻涙管洗浄が有効な場合があります。これは、鼻涙管にカテーテルを挿入し、生理食塩水で洗浄を行います。

化膿性眼脂による閉塞の場合、鼻涙管洗浄にて除去できれば涙液の排出が改善されます。ただし、歯牙疾患による鼻涙管の狭窄の場合は一時的な改善がみられるのみです。

流涙症による湿性皮膚炎に対しては、抗生物質などによる細菌感染の治療にて一時的な改善がみられるのみです。

再発の可能性が高く、そのため、基礎疾患の把握とその治療が必要です。

ただし、歯牙疾患が原因となる場合は完治が困難な場合が多いため、二次的な湿性皮膚炎などの皮膚疾患を防ぐことが重要となります。

主な鑑別診断

  • 歯牙疾患
  • 鼻涙管狭窄·閉塞
  • 上部気道感染症など

関連記事

執筆者

水前寺公園ペットクリニック院長

うさぎの病院、水前寺公園ペットクリニック院長 中田至郎

学歴

  • 熊本市立桜山中学校 卒
  • 私立真和高等学校 卒
  • 麻布大学獣医学部獣医学科 卒
  • 熊本大学医学教育部博士課程 卒業(医学博士)

所属等

  • 熊本臨床獣医師研究会
  • 一般社団法人 日本獣医エキゾチック動物学会 理事
  • 九州エキゾチック動物臨床研究会 会長
  • 日本獣医皮膚科学会
  • 公益財団法人「人と動物の会」
  • 麻酔外科学会
  • エキゾチックペットセーバーインストラクター(資格団体:一般社団法人日本国際動物救命救急協会)
  • 鹿児島大学共同獣医学部付属動物病院パートナー病院

詳しい経歴はこちら

SNS Share